お寺の境内の一角にお墓を建てるための区画を手当しました。すると、お寺からは、やれ「卒塔婆料」「御供物」「御施餓鬼」だと、口実を設けては何かにつけてお金を要求してきます。まだ、お墓は建てていないというのに、どうも納得が行きません。
A. 一口に「お墓を求める」と言っても、公営墓地と、民営墓地があり、また同じ民営墓地でも、檀家にならなくても良い(いわゆる「宗旨・宗派を問わない」)墓地と、お寺の境内墓地の様に檀家になる必要があるものなど、各々のケースに分けて考えなくてはならないことが少なくなりません。この御質問もそうした一つです。
ご質問の方がお墓を求めるにあたっては、檀家になることが条件とされていたはずです。つまり、このお墓の場合は、その権利を得たと共に、お寺の檀家になったのですから、お墓を建てている、いないにかかわらず、檀家としての義務、即ち、お寺を護持してゆかねばならない立場になったことになります。
ですから、「卒塔婆料」「御供物」「御施餓鬼」などについては、お寺の維持、運営に必要なものである以上、基本的には、檀家として応えなくてはならない「御務め」であるということを理解して下さい。
無論、「檀家である以上、お寺の言うことに対しては、どんなことでも応えなくてはならない」というものではありません。しかし、こうした御質問をされる方の多くの場合、御自身が「檀家」であるという自覚が、あまりに乏しいように見受けられます。 |